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バイスクル USPC社 トランプ

トランプの王様バイスクルそしてUSPlayingCard社の話です。
手品、カジノ界では名前を知らない人はいないU.S.P.C社ですが、
2008年にガフデックの製作を行わないと宣言。
2009年には工場をオハイオからケンタッキー(KY)へと移りました。
マジシャンの間では、バイスクルの質が大きく落ち扱いづらくなったと言われています。

現在では、USPC社製デックのラインナップの中でも”使えないKY製”とひとくくりに出来ないほどに様々なデックが造られ販売されています。
中にはOHIO製デックよりもクオリティの高いものもありますがやはり、
オハイオよりも総合的な質は落ちているのかなと思います。

ころころ変わる箱のデザイン、デュプリケートでないジョーカー、安定しない品質、ガフデックの公式制作終了…
様々な問題が浮上していく中で、2010年頃よりカーディシャンを中心に
マジシャン専用の普段使い出来るトランプの開発が盛んに行われるようになりました。


OHIOバイスクルとともにマジックを学び練習し生活してきたマジシャンのための
新スタンダードデックを探すお手伝いが出来ればと思います。

またこれからマジックをはじめる方、KYバイスクルの品質しか知らない人にも
現在普通の売られている質の高い自分に合ったトランプが見つけられればなと思います。

■常用デック候補一覧
・バイスクルスタンダード (KY 2010年以降)
※以下スタンダードと呼びます。
・バイスクル ライダーバック (OHIO 2009年以前)
※以下ライダーバックと呼びます。
・バイスクルマンドリン (KY)
・バイスクルメイデン (KY)
・バイスクルエリートエディション (KY)
・バイスクルゴールドスタンダード (OHIO 在庫のみ)
・フェニックスデック (ドイツcard-shark社 USPC印刷)
・エンパイアキーパー (台湾)
・アルス バック (台湾)



候補に挙げたトランプの基準としては、
・マジシャンが使う上で白縁がある・紙製の箱など最低限の機能がそろっていること
・一個あたりの価格が1000円を超えず、安価であること
・入手性が良く割とどこでも買えること。
・日常的に使うトランプとして違和感のないデザインであること
など。
OHIOバイスクルを基準に採点評価していきます。

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バイスクルゴールドスタンダード
■バイスクルゴールドスタンダード (K 2008)
・参考価格:650円 入手性:△ 売っているショップはあまり多くない
・フィルム:緩く雑 OHIO特有のフィルムのユルさ長く使っていると自然に接着が取れる
・箱:蓋の開閉はスムーズ、箱デザインはライダーバックと同じだけれど裏に金色のシールが貼ってある。
・シール:金色、はがしづらく糊が残りやすい従来のOHIO品質
・バックデザイン:OHIOライダーバックと同じ。赤の色合いもほぼ同じ。現行スタンダードと比べると赤も青も若干濃い目
・ジョーカー広告カード:ブランクフェイス一枚と広告カード一枚 ジョーカーはモノクロのデュプリケート
・堅さ:柔らかめ。ライダーバックよりかはすこしだけ堅い。うたい文句通りbee品質
・反り:縦方向の上側に沿っている
・裁断:やや粗め。OHIOのbeeに限りなく近い。フェローは良好ただしトラディショナルカットのため慣れが必要
・復元力:◎ クリンプやスプリング 問題なし
・滑り:若干転がるような滑り やや引っかかりがあるけれどスムーズと言える。エンボス感は堀が深めのbee
・耐久力:SS ◎ OHIOバイスクルを超える耐久力

総合点:85点
耐久性がよく安定して長持ちする。
トラディショナルカットとbee特有のバネの強い硬さに癖があるが
全体のクオリティーはOHIOバイスクルをすべてにおいて超えている。
価格は若干高めではあるがOHIO&bee品質であることをを考えるとコスパは高い。
今後在庫が完全になくなりKYbee品質になるものと思われることが最も懸念される。


バイスクル マンドリン
■バイスクルマンドリンバック
・参考価格:450円 入手性:○ ある程度のショップで扱われている
・フィルム:ピッチリ、破りづらい
・箱:大方デザインは従来のライダーバック、バックデザインがマンドリン柄。
・シール:現行スタンダードのバイスクルと同じ黒シール。きれいにはがすのは難しい
・バックデザイン:マンドリンバック 好の問題だがスタンダードよりモッサリしている印象
・ジョーカー広告カード:ジョーカーはライダーバックのデュプリケート。ダブルバックとブランクフェイス一枚。
・堅さ:あきらかにbeeより堅い。若干厚く重く感じる
・反り:横方向の上側ソリ ⌒
・裁断:そこそこなめらか。ファローはぬるっと入る
・復元力:クリンプはきれいに戻るがスプリングでは重い
・滑り:引っかかりはあまり感じないがおとなしい滑り。ファンやスプレッドはあまり均等ではない。
・耐久力 B △

総合点:60点
マジシャン用デックとして最も初期に開発されたマンドリンバックであるが、当たり外れが激しく
裁断が非常に荒いロットが存在している。また思っている以上にデックが早く柔らかくなってしまう。
せっかくの新ブランドではあるが品質管理に難ありで、当たりロット以外ではスタンダード以下の品質。
あたりロットではほどよい滑り具合とかたさでフラリッシュにもマジックにも使い勝手は良い。
裁断が荒すぎるロットや耐久性があまりにもないロットが存在しKY製デックの悪いところを全面的に引き継いでいる。
価格としては安いがもう少し値段を上げても良いので品質チェックをしっかりとして欲しいところ。


フェニックスデック
■フェニックスデック
・参考価格:500円 入手性○
・フィルム:ピッチリで空けづらい
・箱:箱の厚紙がスタンダードよりすこし薄い気がする。箱のデザイン仕様はライダーバックと同等のデザイン。
・シール:従来のOHIO黒、糊がべったり残るタイプ
・バックデザイン:オリジナルのフェニック仕様。マンドリンに近いわさわさ感。
・フェイスデザイン:ジョーカーとAのデザインがフェニックス仕様でカッコイイかも。
・ジョーカー広告カード:ジョーカーは不死鳥の線対称の二組。ビンゴカードとブランクフェイス
・堅さ:ライダーバックと同等か柔らかめで軽い。STUDの感触に非常に近い印象。
・反り:横の逆反り U
・裁断:とげとげしている。パームはしやすい。ファローはさっくっと入る
・復元力:一枚一枚は薄く癖は付きづらい
・滑り:非常に良く滑る。多くは滑りすぎる。ファンやスプレッドは均一
・耐久力:A ○

総合点:65点
ドイツ設計とだけあり、スタンダードとは全体的に趣が違う。
カードは全体的に薄く華奢な印象でペラペラしていて安定感がない。
滑りはかなり良いがまとまりが悪く滑りすぎると感じる。
ギミックデックのバリエーションで言えばのこフェニックスデックに敵うデックはないのだが
扱いは難しく、ドイツの本社も災難続きらしく継続が危ういか。?
フェニックスは格好良く、値段も安いのである程度は使えそう。


エンパイアキーパー
■エンパイアキーパー
・価格:340円 入手性:○
・フィルム:ピッチリ。とっかかりがなく素手では開けられない。
・箱:厚紙の表面がつるつるで安っぽい。裏面はバックデザイン。箱の開閉は割とスムーズ。
・シール:オリジナルの黒シール。驚いたことに一切糊が残らずきれいに剥がすことが出来る
・バックデザイン:中国風の竜のデザイン
・ジョーカー広告カード:ジョーカーほぼ同一。赤と茶の色違いの二枚。広告カードは入っていない。
・堅さ:台湾特有の堅さはなく、柔らかめだが弾力がありしなやかライダーバックに非常に近い
・反り:ほぼそっていない
・裁断:非常にきれい。ファローは若干引っかかりを感じるもさくっと入る
・復元力:スプリングでは跡が残るが逆側にそらせればすぐ直る
・滑り:表面のエンボスは浅めでさらさらしていて滑らかに滑る。ファンやスプレッドは均一広がる。
・耐久力 B
・その他:独特のにおいが気になる。ホワイトガソリンのようなにおいがする。Aやバック、箱すべてにおいてオリジナル。

総合評価:50点
打倒USPCバイスクルをスローガンに作られた台湾発のデック。
箱やカードの質感が若干安っぽい。バックのデザインも見る人が見ればなんとなく安っぽい感じがする。
カラーバリエーションやガフデック等ツールとしては完成されていて不足はない。
ただ、台湾製特有のインク落ちがあり使っていると手にインクが付着してサイドが赤や青色に染まっていく。
かなり使い捨てを意識したデックに思う。裁断のきれいさクオリティの安定感は評価できる。
安価で生産も安定しているが、全体的にまだ発展途上だと感じる。


アルスバック デック トランプ
■ARSバック
・参考価格600円 入手性○
・フィルム: カッターがなくても開けられる親切設計。ほどよくぴっちり。
・箱:両面にカードのバックが印刷されている。厚紙がしっかりしていて箱の耐久性も可。表面はさらっとした独特のさわり心地。
・シール:シール無し
・バックデザイン:バイシクルファンバックのオマージュ風。懐中時計がモチーフ。
・ジョーカー広告カード:ジョーカーはデュプリケート。広告カードは無し
・表面:基本はバイスクルと同じ。スペードのAとジョーカーのみオリジナル。
・堅さ:かなり硬い。
・フィニッシュ:エンボスの薄い台湾独特のフィニッシュ これのせいかエンパイアキーパーとおなじ異臭がする。
・反り:横方向の上反り
・裁断:なめらか。フェローはするっと入る。
・復元力:非常に硬くそもそも曲がりづらい。カードのコシはかなり強い
・滑り:ぬるぬる系の滑り
・耐久力:○ 

総合点:60
普段使いのデックとしてはかなり硬め。価格は安いが台湾特有の匂いやぬめり感に癖がかなりある。
耐久力は硬く厚めだけあってそこそこ持つ。
今後の展開に期待か。


バイスクルメイデンバック デック トランプ USPC社
■バイスクルメイデンバック
・参考価格:650円 入手性○
・フィルム:ピッチリで空けづらい。
・箱:従来のライダーバックを模した作り
・シール:従来の黒シール、糊がべったり残るタイプ
・バックデザイン:天使が自由の女神に変わっている。
・フェイスデザイン:ジョーカーはモノクロのデュプリケート。他はほぼスタンダードほぼ同じ
・ジョーカー広告カード:ダブルブランクとブランクフェイス
・堅さ:薄く柔らかい。
・反り:横の向き上反り。反りはおとなしい。
・裁断:普通。USPC特有のざらつきはあるがフェローは普通に入る。
・復元力:薄く柔らかい割に復元力はかなりある。
・滑り:良く滑る。滑りすぎることはなく絶妙な調整がされているように思う。
・耐久力:A ○

総合点:90点
OHIOバイスクルの代わりはメイデンバックで良いのではないかと思う。
変な癖が無く非常に滑らかで扱いやすいデック。箱やジョーカーもマジック用としてよく考えられている様子で完璧。
ギミックデックは現在二種類ではあるがこっそりバイスクルに差し替えても気づかないほどに違和感が少ない。
欲を言うとバックデザインはドットが多く少し煩く感じる。
価格が少し高いが裁断や紙の品質をみたら妥当と感じる。
柔らかいのが好きな人には一押のデックだと思う。


バイスクルエリートエディション トランプ USPC社
■バイスクルエリートエディション
・参考価格:650円 入手性○
・フィルム:ピッチリだが開け口が用意されている。
・箱:従来のライダーバックとほぼ同じ
・シール:シール無し
・バックデザイン:バイスクルと同じ。
・フェイスデザイン:スタンダード全く同じ
・ジョーカー広告カード:ジョーカーはカラーのデュプリケート。ダブルバックとブランクフェイス
・堅さ:非常に薄く柔らかめ。薄さからしたら硬いと感じる
・反り:縦の向き上反り。
・裁断:優良。USPC特有のざらつきはあまりなく、フェローはきれいに入る
・復元力:薄く柔らかい割に復元力はかなりある。
・滑り:良く滑る。スタンダードと同じかすこし落ち着いた滑り
・耐久力:A ○

総合点:70点
薄い!が売り文句のエリートエディション。薄すぎてかなり違和感がある。
全体のクオリティーは高い上に従来のバイスクルと同じデザインなのが良い。
エアクッションフィニッシュも紙も薄く、なぜこんなに薄くしたのかと問いたいくらいに薄い。
薄いのが好きな人にはもうこれしかかないと思うほどによく出来てはいる。
薄すぎる故にこれになれてしまうと他のデックが使いづらくなってしまうと思う。

バイスクルライダーバック OHIO製 USPC社
■バイスクルライダーバック(OHIO L2009)
・参考価格 1000円 入手性×
・フィルム:緩い
・箱:裏側にバックデザインがなされている。
・シール:青または赤、糊は残りやすいしちぎれにくい
・バックデザイン:印刷が傾いていることが多い。
・ジョーカー広告カード:白黒のジョーカーとエキストラ。広告カードが二枚
・堅さ:柔らかめで弾力がある
・反り:縦の上ぞり ⌒
・裁断:やや荒く引っかかりがあるが使っているとなめらかになる。
・復元力:クリンプもスプリングもあまり癖が残らない。
・滑り:よく滑るが、使い古しても均一に広がってくれる
・耐久力:大切に使っていれば一個で半年は使える。滑りも穏やかに滑らなくなるが均一。

総合評価:90点
過大評価と名高いOHIO製バイスクルではあるが、現在ではヤフオクで一個千円というのが相場でコスパは無いに等しい。
しかしこのOHIOライダーバックがが悪かろうが良かろうが絶対的な基準であるが故にその地位は不動のようである。
よく見ていくとジョーカーがデュプリケートでなかったりロットごとに品質差がかなりあったりとそんなに良いものではない。
ただスタンダードと比べると明らかに高品質に感じられてしまうのだからいつまでもOHIOが良いと言っているのはしかたない。
もしOHIOバイスクルを使いたいならゴールドスタンダードを買うことを推奨したい。
ヤフオクで一個千円出して使うデックでは無い。


バイスクルスタンダード KY製 トランプ
■バイスクルスタンダード (KY 2013 )(KY2016)
・価格200〜300円 入手性◎
・フィルム:ピッチリ カッターがないと開けられない。
・箱:バック面に広告、表面にはフリーappのバッジが印刷されている。※ohaio仕様の箱もあり。
・シール:黒シール。糊は残りやすく破れやすい
・バックデザイン:ライダーバックとほぼ同じだが発色がやや悪い
・ジョーカー広告カード:ジョーカーは色つきと文字と小さい王様のエキストラ。広告カードは二枚
・堅さ:堅いがすぐにコシがなくなる
・反り:横方向の上反り
・裁断:非常に荒い。たまにそこそこきれいな奴もある。ロットによる当たり外れが激しすぎる。ファローのかみ合いは何とか入るが引っかかりが大きい
・復元力:クリンプスプリングともに空けた直後から復元しづらい。ロットによっては折り目が付く。
・滑り:異様に滑るが使っていくうちにべたつき感がでてくる。
・耐久力:× 滑り堅さともに悪くなりエッジがべたべたする

総合点:30点
現時点で、本当の意味でのマジシャンのスタンダードデックに位置しているがどうにも使いづらい。
OHIOとKYとの最も大きな違いそれは、使っている紙にあるという。
KYではアメリカ政府の環境志向によりリサイクルペーパーが使われるようになり箱にもリサイクルマークが印字されるようになった。
そのためか、紙の質が安定せず裁断が荒くなるだけでなくリサイクル紙なので髪の繊維が切れており耐久性がなくなってしまっている。
このリサイクルペーパーの利用がKYバイスクルの当たり外れが大きくなってしまった要因の一つと言われている。
またリサイクルした際の糊等が混ざっているらしく汗にかなり弱くなっている。
汗でサイドから糊が滲んでしまい結果表面に付着してべとべとして滑らなくなる。
また箱や仕様に度々変更が加えられるためにマジック用デックとしては大変に扱いづらい。
それでも一個あたりの価格は最安であり、これまでのマジック愛好家がずっと使ってきた安心のデザインで
いまも普通にマジック用トランプとして使われているのが現状。

USPC社 バイスクル

バイスクルKYとOHIOの識別方法
箱とラッピング
OHIO
封印シールが青または赤
外装のフィルムがゆるくかさかさ
箱のサイド、住所にOHIOの表記
箱の底にリサイクルマークが無い
箱の底、バーコードの横はバイスクルのロゴのみ

KY
封印シールが黒で統一されている
外装のフィルムは硬くみっちりとしまっている
箱のサイド、住所にKYの表記
箱の底にリサイクルマークが有る
箱の底、バーコードの横は製造年やら英字でいろいろ書いてある。

カード
OHIO
ジョーカーがモノクロ
エキストラジョーカー下部にOHIOと明記 フォントが丸い
スペードのA の下の識別番号は【L1620H】6桁 文字のフォントが丸い 808の横にRが無い
※識別番号の冒頭アルファベットで製造年を特定可能
この例のデックはLなので2009年。
参考画像

KY
ジョーカーがカラー
エキストラジョーカーの下部にKYと明記 フォントが角張っている 808の横にR(商標マーク)がある
スペードのA の下の識別番号は【2116-W1625】ハイフン入りの10桁 文字のフォントが角張っている

☆補足
※1.OHIO仕様の箱に入ったKYバイスクルあり いわゆるOHIO詐欺デック
その場合はフィルムとシールで大方判別可能 別ブランドのタリホーも同様。

※2.中には外観では識別できない個体があるが
基本的にジョーカーとスペードのAの下部の表記を見るとKYかOHIOを識別できる。


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みかさ
Posted byみかさ

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