WILSONAUDIOの魔力 コンステとCHで「System6」を聴く
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みかさ

オーディオショップはそれぞれに得意分野があるらしく
個々に数種類の押しオーディオを持っている。
forMusicであるならば、間違いなくWILSONAUDIOであろう。
加えて、現社長がアクシスからの上がりであるらしい。
卵が先か鶏が先かはいまいち分からないが、とにかくこの会社、WILSON好きである。
去年の3月からForMusicにSASHAseriesⅡが常設展示されておりいつでも聴ける状態にあった。
WILSONを贔屓にしているだけありWILSONユーザーが多いこのForMusic。
中古を覗けばかならず古いWILSONのスピーカーがなにかしらある。
少し前にはSAHSAの無印が展示処分品として出ていた。
それを買うのもまた大方WILSONユーザーである。
話によると発売からまだ1年も経っていない製品で、しかも小さなオーディオショップであるが
SASHAⅡはもうすでに3ペア売れたという。
サシャが売れればまたSystemシリーズの6や7が中古に出現するのである。
去年の12月頃System6が入荷し中古価格が99万円と割と手頃であったことから
メールでセッティングのお願いをした。
成人の日であった12日にSystem6を聴きにいった。
折角なのでちょっときになっていたConstellationのperformanceの入門モデルをアンプとしてセッティングしていただいた。
視聴質へ行くとなにかの折り合いで、CHPrecisionのD1C1X1そして10MHzクロックと
上流に関してはCHのフル装備が整えられていた。
上流がCH、アンプがコンステ、スピーカーがSystem6というセットだ。
以前もいじり倒したCHのプレイヤー群。
中央にConstellationのpreamp1.0。
このプリアンプなのだが、実物を見ると見た目はヴァーゴとさほど変わらない。
それでもボリュームを回してみるとなんだこれ!と驚く。なんとも安っぽいのだ。
トルク感もなにもなく、加速度センサーもついておらず、
プリンのプラスチック容器を持っているようなそのちゃっちいノブを延々と回さないといけない。
よくよく見ると嵌まりが悪く、つまみがほんの少し傾いている。
またリモコンは小型でありシンプルにまとまっているけれど反応はいまいちで
音量の緻密な操作は案外難しい。52.0に設定しようとすると49.0くらいにすっとんでしまう。
ついでに先日見たヴァーゴとケンタウルは東京からはるばる買いに来た人がいたらしい。
しかもヴァーゴだけ買うつもりがケンタウルも一緒に買っていったとか。
もうこれ衝動買いですよと。Iさん。

エソのグランディオーソにC1が加わり完全体になったっと思いきや
まだクロックがグランディオーソ化されてないじゃないですかというとこれすごいから。
うちこれ結構売ってるんですよとラックの下の方を指さすIさん
赤色のまぶしいLEDがぎらぎらと光っていた。Antelope社の10MHzマスタークロックだ。
ついでにエソテリックのグランディオーソマスタークロックは側だけ変えて出すとか出さないとか。

こちらConstellationのパワーアンプの配線。
バナナプラグは受け付けないが、Yラグは非常に付けづらいという不思議な構造を持つ。
このあたりは国産メーカーの圧倒的な日本人的配慮を感じる。
それから触ってみるとさほど熱くはなっていない。ほんのり暖かいくらいだ。

なにかの祭壇のようになってしまっているSASHAⅡとグランディオーソC1。
今日はSystem6とコンステのコンビにこの部屋の支配権を譲った。
何気なく奥に鎮座してるキングダムロイヤルもいつか堪能したい。

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System6とご対面。SASHAⅡからみるとずいぶんと小さく感じる。
802Diamondよりも小ぶりだ。
スパイク受けは木曾アコースティックの静。
ちょっと古いWILSONとコンステの試聴にあたり用意したディスクは
ダイアナクラール SACD
Pure SACD
ホワイトアルバム 2 ボーカルコレクション
TARITARI サウンドトラック
極黒のブリュンヒルデサウンドトラック
ELISA ephoric field
苺ましまろ キャラクターソングアルバム
らぶドル OPED シングル
以上だ。
ほかにもガルパンや真綾、キルラキルのサントラなどを持って行った。
全部かけられなかった理由は終わりの方に。
実のところSASHAⅡ以外のWILSONの音を聞くのはこれが初めてだ。
System6といえばB&Wでいうところのノーチラス800あたりに位置する。
お値段的には定価340万円ほどであるが中古価格は100万円を切っている。
ついでに今回聴いたSystem6はウレタンエッジとディフレクションパッドが1年前に交換済みである。
ショップページに書いてあるとおり、
「ジャンルを問わず鳴らせる名スピーカーの一つじゃないでしょうか。」
と言われたら、何でも鳴らせるのかと思いなんでも持って行った。
まずはジャブを入れる感じでダイアナクラールのTemptationをかける。
聴いてすぐ分かるのはその恐ろしくも攻撃的な音である。
逆ドームのベリリウムツイーターから発せられる鋭い音もそうであるけれど
身体をぶるぶると揺さぶるようなベース。
あらゆる音が耳以上に全身を刺激してくる。

結構な強い音に次の選曲を少し戸惑い、考える。
定番のPureからエターナルラブをかける。
ドワーンというような低音がここでも非常に強く感じる。
Constellationの作用なのか音場はそれなりに広く形成されているようだけれどもSASHAⅡほどではない。
しかしながらバイオリンが迫ってくるかのような頭を突き抜けていくような感じにまた驚く。

ボーカルをチェックしようと心の旋律をかける。
ここで特筆したいのは男性ボーカルだ。スコーカーから発せられるであろう男性ボーカルはSASHAⅡを思い出す。
とてもゆったりとしていて等身大のボーカルだ。
5人の立ち位置はややぼやけ気味ではあるが女性陣の声はややごそごそしている感じがした。
先ほどのPureでもそうだった気がするけれど、ツイーターとスコーカーが取り付けられているヘッドに
どうももやもやとしたエネルギーのロスを感じた。
これはおそらく、802Diamondの消音器”ノーチラスヘッド”に慣れたための違和感であろう。
どうにもこのSystem6は中高域がざわざわしている。
ついでにCHのリモコンがあまりに効きが悪くディスク2の16曲目も再生されてしまうトラブルも。
あの小さすぎる割り切ったリモコンは射的的なセンスが要求される。
オーディオショップで試聴するならば心の旋律は6話EDverが安心だろう。w

続けざまにELISAをかけるが、すさまじい低音の迫力の陰にどうしても
モヤモヤを感じてしまう。

ブリュンヒルデのOPでは本当にすさまじい低音の再生能力を見せつけられた。
宇宙空間にでもいるかのような低音の浮遊感とバシバシ飛んでくる高音の圧迫感。
こんなに刺激的な音は初めて聴いた。

と、このあたりでやや疲れが出てくる。
ボリュームをやや上げすぎていたことと、そしてこのSystem6のウーハーが予想以上に元気なのだ。
WILSONのウーハーはとどまるところを知らない。
CDに入っていたらいや入っている以上の低音がぼこぼこ出てくる。
802Diamondでは絶対に感じ取れないような躍動感に満ちあふれる低音だ。
慣れない振動連発にWILSONの試聴はここでいったん休憩に入った。
と、同時にIさんが次の4時からのお客さんの対応へ行ってしまった。
この後カチューシャや真綾をかけるつもりでいたがどうも
内蔵の方がだいぶ揺さぶられてしまい聴く気力が無くなってしまった。
6Dを抱えて一人ふらふらと機材の撮影で時間をつぶす。
ここで時間をつぶしていた理由は次回。
すこし余裕が出てきたところで、ちょっと挑戦的な曲をかけてみることにした。
とその前に、せっかくのCHフル装備
ホワイトアルバム2の優しい嘘をかける。
これにかんしてはうちのシステムのほうが良い感じに鳴らしていると思ってみたり。
ただ、CHフル装備の音はどうにも反則的な表現力があり帰ってエソテリックを聴くとその中庸さが気になった。

じゃあこれはどうかと
らぶドルのOPEDを続けざまにかける。
はっとした。アニソンらしいアニソンではっとした。評論家先生がよくなるあれだ。
こんなに楽しく萌えソンを聴けるのか!
らぶドルのOPではさっきまで気になっていた頭のあたりのもや付きすら気にとめず
ひたすらノリノリできゅんきゅんした楽しい時間でを堪能した。
EDのloveloveloveのせいなのよ!も若干音の広がりが物足りないものの楽しいのだ。
802Diamondでは静かに鳴ってさえいると思えるような楽しさがあった。

これはと思い、いちごコンプリートをかける。
これがまたおもしろい。何もかもを気にせずただ音と戯れることができるような集中力。
細かい表現力などということは抜きでただただノリノリで聴いていた。
ボーカルと音像と音場の表現の巧みなバランスの802Diamondに対して
System6は何もかもをぶち壊すような破天荒的な音だ。しかしそれが音楽的で楽しいのだ。

自宅に帰り、802Diamondで聴きなおすとなんだか静けささえ感じる程の柔らかな音に感じられた。
B&Wのスピーカーはよくシアター用として使われるがシアターであったら断然WILSONを推したい。
音楽、音に熱中できる何かがWILSONには存在する。
みかさ「いやーWILSONすごいですね。ここに来ている内にだんだんとWILSONの音が好きになってきましたよ」
Iさん「そうですね、うちのお客さんは皆さんそう言って最終的にWILSONを選ばれるんですよね。w」
結局のところConstellationの下位モデルもSystem6も購入することはないかなと思う。
6に関してはあまりにも音が刺激的すぎて日常的に聴く感じのスピーカーでは無いなという判断で
コンステに関しては、作りがどうにもハイエンドのそれを満たしていないようだ。
ただCHは値段が値段だったならがんばって買いたいと思わせる何かがある。
今回もいつも通りSonyのMV1を持って行った。
前回録音レベルの調整をしなかったがために音があまりに小さいというトラブルがあったり今回は慎重に調整した。
ただそれでもまだ小さめなのでいつも聴いているよりも3,4時間程度アンプのノブを捻っていただきたい。
一方で画質に悩みすぎたために映像がやや暗くなってしまった。
このあたりは写真を見ながら補完していただければと思う。

ニコニコ動画では40MB制限プレミアは200MB制限があるためにどうしても音質や画質に満足いくレベルにできず
今回はすべてYoutubeにアップした。リニアPCMらしさを残した音質に仕上がったと思う。
また前回同様音に関してはエンコードだけで音量調整やノイズ処理などは一切していない。
すべての試聴曲を録音していますがとりあえず印象が良かった3曲をピックアップしました。
なにかありましたらコメント欄から随時指摘なり要望なり書き込みください。
※音量に注意してヘッドホンでご試聴ください。
※空調のゴーという音が自然に聞こえる程度がほぼ等身大の音量です。
※途中リモコンを操作する音やシャッター音などのノイズが入っております。
WilsonAudio System6 空気録音試聴 極黒のブリュンヒルデ OP
http://youtu.be/8kN-DC7Cjkc
WilsonAudio System6空気録音試聴 「Loveloveloveのせいなのよ!」
http://youtu.be/JQICgZNdVhk
WilsonAudio System6 空気録音試聴「 恋、はじめました」
http://youtu.be/8RhU64UWbFY
WilsonAudioSystem6空気録音試聴「いちごコンプリート」
http://youtu.be/PzZUByAPfbA
長い記事を最期までお読みいただき本当にありがとうございました。
ご要望ご感想はコメント欄からいつでもいただければと思います。
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